たとえば、こんな経験ありませんか?
ある日、大事なプレゼンを控えていて、前日の夜にふと思うんです。
「緊張して声が震えたらどうしよう」
「スライドが止まったら最悪…」
「上司に怒られたらどうしよう…」そんな“悪い想像”をしながらも、「まぁ、覚悟しておけばダメージは少ないか」と思ったり。
こういう考え方、実は心理学的にも一理あるんです。
でも、じつはこの「悪い想像」、うまく使わないと心を疲れさせる落とし穴にもなりかねないんです。
心の中の「予防線」としての“悪い想像”
悪いことを想像することで、心の準備ができます。
これは「予期的不安」や「防衛的悲観主義」と呼ばれていて、
実際に不安を“前もって味わう”ことで、いざ本当に起きたときにショックを和らげる効果があるとされています。言ってみれば、心に「クッション」を置いておくようなもの。
でも、やりすぎると逆効果になることも…
たとえば、
「雨が降るかも」と思って傘を持っていく=備えになる
でも、
「雷が落ちて死ぬかも、事故に遭うかも…」と想像しすぎて家から出られなくなる=不安に飲まれてしまうというように、悪い想像が自分の行動や気持ちを制限してしまうこともあるんです。
大事なのは「想像」と「現実」のバランス
悪いことを考えるのはダメなことではありません。
でも、それをずっと頭の中でぐるぐる反すうしてしまうと、
心はどんどん疲れていってしまいます。だからこそ、
- 想像は「もしもの備え」として活用する
- そのあと「じゃあ、どうする?」と対策を考える
- 想像したことで「今」を楽しめなくなってないか振り返る
こうした“使い方”が大切です。
心の中の天気予報士になろう
天気予報の人は、「明日は雨かもしれません」と言ったあと、
「傘を持っていきましょう」とアドバイスしますよね。それと同じで、悪い想像をしたら、「じゃあどうしよう?」まで考えるのが心のケアになります。
まとめ
「悪いことを想像しておくと、ショックが小さくてすむ」
これは “考え方次第で、自分を守る手段” にも “自分を苦しめるクセ” にもなるんです。どちらになるかは、
☑ 想像したあとどう対処するか
☑ その不安が自分を支えているのか、縛っているのかここを見つめてみることがカギになります。